「Web3(Web3.0)」とは?注目されている理由や具体例を紹介

こんにちは、せとなお(@setonao1)です。

「Web3(Web3.0)」という言葉が、バズワード的に流行り始めています。

最近よく耳にするけど、その意味については良くわからないという人も多いのではないでしょうか。

Web3(Web3.0)を一言で要約すると、「インターネットサービスを独占しているGAFAMなどの巨大企業の支配力を抑えて、ブロックチェーンを用いた分散型のネットワークにすることでインターネット上のパワーバランスを均等にしよう」という概念のことです。

この記事では、Webの歴史の変遷を説明した上で、現在のWeb2.0の問題点とその処方箋となりうるWeb3.0について解説します。

代表的なWeb3.0のサービスやメリット・デメリットについても紹介するので、より具体的なイメージを持ってWeb3を理解したい方にとっておすすめの記事です。

目次

Web3.0とは?Webの歴史を振り返る

「次世代インターネット」とも呼ばれるWeb3(Web3.0)。

現在のインターネットと一体どのような違いがあるのでしょうか。

実は、今はまだWeb3.0という言葉自体が流行りだしたばかりであり、その明確な定義も定まりきっていません。

もし、簡単に表現するのであれば「分散型インターネットの時代」と言えるでしょう。

Web3.0の前にはWeb1.0、Web2.0と呼ばれる概念があり、2022年3月現在は「Web2.0」の時代です。

Web3.0を理解するためには、Web1.0に始まるインターネットの歴史を振り返る必要があります。

何故かといいますと、従来のインターネット構造をあらわすWeb1.0やWeb2.0の課題を解決するのがWeb3.0であり、より深く理解するためには基礎知識が必要だからです。

とはいえ、Web1.0とWeb2.0は皆さんが知っているインターネットの歴史とほぼ同じであり難しいものではありませんので、一緒にインターネットの歴史を振り返っていきましょう。

時期特徴
Web1.0 1989年~2005年ホームページの時代
Web2.02005年~現在SNS・クラウドの時代
Web3.02018年~現在ブロックチェーンの時代

1.Web1.0の時代

インターネット、つまりWWW(=WorlsWideWeb)が生まれたのが1989年になります。

この年から2000年代初期までのインターネット黎明期が、一般的にWeb1.0と呼ばれている時代です。

当時のインターネットは何が優れていたのか、1995年にMicrosoftの創業者であるビル・ゲイツ氏はテレビ番組で以下のように表現しています。

「インターネットの凄いところは、誰でも自由に発言できることだ。企業や個人がホームページを持ち、最先端の情報を発信できる。これまで一部の人しかできなかった情報発信を誰もができるようになり、埋もれていた情報が表に出てくる。」

ビル・ゲイツ氏がこの発言をした当時、情報を発信できるのは一部の人だけでした。

インターネットが普及していない社会では、新聞やテレビ、本などでしか情報を届ける手段がなかったのです。

それが1995年にWindows95が発売され、IPS(インターネットに接続するためのプロバイダー)のサービスも数多く提供されるようになり、インターネット普及への弾みがつきました。

個人や企業が「ホームページ」を開設し自由に情報を発信できるようになったこと。

これが最初のインターネットの革命であり、Web1.0の時代です。

ただし、Web1.0の時代では発信するためにサイト構築の知識が必要で、一部の発信者が作ったホームページを大多数が閲覧するのが主流でした。

また、閲覧できるコンテンツはほとんど「読み取り専用」で、発信者によってのみ管理されるため、閲覧ユーザーがデータを編集することは出来ません。

つまり、情報の発信者と閲覧者の双方向なやり取りはほとんどできない時代でした。

こうした特徴から、Web1.0は「一方向性の時代」とも呼ばれます。

2.Web2.0の時代

Web2.0は、今現在のインターネットの姿であり、普段我々が当たり前のように利用しているインターネットそのものです。

Web1.0の時代が「一方向性の時代」とされたのに対し、Web2.0時代は様々な人との双方向なコミュニケーションが可能になった時代と言えます。

もちろん、Web1.0の時代にも一部チャットツールや掲示板などの双方向なやり取りができるツールもありましたが、その利用方法のほとんどが一方的な情報発信(受信)でした。

これはインターネットの接続速度が非常に低速(今となっては死語と化したADSLですね)であり、画像を1枚表示するだけでも時間がかかることなど、技術的な課題によるものです。

しかし、2000年代になるとインターネットは常時接続が当たり前となり、回線速度も高速化し、画像や動画コンテンツをシェアすることも容易となりました。

TwitterやFacebookなどのSNSやYouTubeのようなプラットフォームが登場し、誰もが情報発信を気軽に出来るようになり、それまで情報の受け手でしかなかったユーザー自身が情報の発信者へと変わっていったのです。

Web2.0の問題点

ここまで読んで頂いた方の中には「Web3.0…? Web2.0で十分だと思うんだけど…?」と思う人もいるかと思います。

たしかにWeb2.0はインターネットの世界を発展させましたが、それと同時に問題点も浮き彫りになってきました。

その課題が以下になります。

  • 特定企業への個人情報の集中(プライバシー問題)
  • 中央集権型によるリスク(セキュリティ問題)

これらの課題を解決するために、Web3.0を求める動きが加速しています。

なぜ今Web3.0が必要なのか、Web2.0が現在抱えている問題を見ていきましょう。

特定企業への個人情報の集中(プライバシー問題)

Web2.0の課題の一つ目である「特定企業への個人情報の集中」は、個人のプライバシー侵害の可能性が問題視されています。

現在、Google、Amazon、Facebook、AppleといったGAFAを筆頭に、一部の大企業にはあらゆる情報が集まっています。

これには、住所や年齢、性別など基本的な個人情報だけでなく、個人の嗜好や行動履歴までもが含まれます。

それだけではなく、Web上での行動も追跡されており、サイトを見ていると表示される広告も、個々の検索履歴などをもとに表示されています。

これらの企業は世界的に利用されているサービスを展開しているため、世界中のあらゆる個人情報が独占的に集められる状態になっているのです。

プライバシーの観点からこの現状を問題視する声も多く、個人のプライバシーをどのように守るかは重要な課題のひとつとなっています。

中央集権型によるリスク(セキュリティ問題)

Web2.0の課題の二つ目として、中央集権型はサイバー攻撃を受けやすく、多くのユーザーに影響を及ぼす危険性があるという点が挙げられます。

中央集権とは簡単に言うと、権力を持っている一部の人達がすべてをコントロールできる状態のことです。

2018年、GAFAの一角である大手SNS「facebook」は5000万人超のユーザー情報を外部に流出してしまいました。

現在、ユーザーの個人情報はサーバで集中管理されています。

このサーバ・クライアント方式は一般的な管理方法ではありますが、サイバー攻撃を受けやすく、個人情報の流出や不正アクセス、データの改ざん、Webサービスが利用できなくなる、などのリスクがあります。

Web3.0は、こうしたWeb2.0が抱える問題点を解決することを目指しているのです。

3.Web3.0の時代

Web1.0とWeb2.0について簡単におさらいしたところで、Web2.0の課題を解決するものとして期待されているWeb3.0について見ていきましょう。

Web3.0とは、ブロックチェーンなどの分散型のネットワークを基礎とした「非中央集権的」なWeb世界のことです。

Web3.0の思想は、2014年にイーサリアムの共同創業者であるギャビン・ウッド氏によって提唱され、2020年頃から様々な企業や個人がこの言葉を使うようになってきました。

分散型ネットワークの大きなメリットは、「ユーザー自身がデータの所有権を持ち、かつデータの利用をコントロールできるようになる」ことです。

これは、現在のインターネットの「中央集権型ネットワーク」で起こっている問題を解決し、誰でも相互閲覧・検証が可能なクリーンなネットワークが構築されることを意味しています。

Web3.0を支えるイーサリアムブロックチェーンとは?

イーサリアム(ETH)ブロックチェーンは、多くのWeb3.0プロジェクトが基盤としているプラットフォームです。

大きな特徴として、「分散的かつ管理者のいない中央集権組織に頼らない方法」で運営されている点が挙げられます。

ブロックチェーンの技術により、すべてのユーザーがデータを共有・管理が可能になるので、データの改ざんや不正利用のリスクを大幅に削減できます。

つまり、ブロックチェーンによって、管理者がいなくても取引データを疑う余地がなくなった(トラストレス)ということです。

さらに、イーサリアムブロックチェーンの特徴として、あらゆる契約およびトランザクション(取引)を自動化できるスマートコントラクト機能」というものがあります。

スマートコントラクトとは、ある契約・取引について「特定の条件が満たされた場合に、決められた処理が自動的に実行される」ことです。

この機能を使えば、仮想通貨のやり取り(契約)方法、つまり「どのような条件を満たせば、誰から誰へ、いくらの通貨を送るかといった方法」について、自由にプログラミングできるのです。

このような特徴があるため、Web3.0には「中央集権から分散管理」という変革を起こすことが期待されています。

Web3(Web3.0)の具体例

この章では、Web3.0の具体例として、代表的なプラットフォームを3つ紹介します。

Web3.0の代表的なプラットフォーム
  1. 仮想通貨ウォレット『Metamask(メタマスク)』
  2. NFTマーケットプレイス『OpenSea(オープンシー)』
  3. 検索エンジン『Brave(ブレイブ)』

1.仮想通貨ウォレット『Metamask(メタマスク)』

『MetaMask(メタマスク)』は、仮想通貨を保管しておく財布のことです。

MetaMask(メタマスク)を使うことで、あらゆる仮想通貨のやり取りをスムーズに行うことが出来ます。

MetaMask(メタマスク)の始め方は、以下の記事を参考にしてみて下さい。

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2.NFTマーケットプレイス『OpenSea(オープンシー)』

『OpenSea(オープンシー)』は、世界最大のNFTマーケットプレイスです。

NFTアートをはじめ、ゲームアイテムやメタバースの土地、音楽などNFTのアイテムを幅広く取り扱っています。

OpenSea(オープンシー)での個人間のNFTの取引は、ウォレットを連携させれば完了し、従来の決済システムは必要ありません。

NFTの売買に興味がある方は、以下の記事をチェックしてみてください。

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3.検索エンジン『Brave(ブレイブ)』

『Brave(ブレイブ)』は、広告ブロック機能やプライバシー保護機能などを掲載した次世代のブラウザです。

Braveの主な特徴は以下の通りです。

Braveの特徴
  • 標準で広告が自動で削除できる機能「Brave Shields(ブレイブ・シールド)」が装備されている
  • 広告を閲覧すると、その報酬として仮想通貨『BAT』が貰える

中でも注目されているのが、セキュリティ対策です。

「Brave Shield(ブレイブ・シールド)」と呼ばれる広告ブロック機能が搭載されており、広告をブロックすることでユーザーのプライバシーを守ります。

そのため、Web2.0の課題である「プライバシー問題」を解決するのではないかと考えられています。

また、自動で広告を削除できるのが Brave の強みですが、設定を変えることで、Brave が許可した特定の広告が表示できます。

これは「BraveRewards(ブレイブ・リワーズ)」という機能で、有効にすることでプライバシーを重視した広告をみることが出来るようになります。

この広告を閲覧することで、ユーザーにBATというトークンが報酬として付与されます。

BAT は仮想通貨取引所で取引が可能なため、Brave は広告を見るだけで稼げる唯一のブラウザになります。

Braveブラウザを利用して、BATを稼ぎたい方は以下の記事を参考に始めてみて下さい。

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Web3.0が解決できること・メリット

Web3.0は既に実現しつつあり、「Brave」のように独自のトークン(資産性のあるデータ)をインセンティブとして提供し、利用者を拡大しているWeb3.0のサービスがあります。

しかし、仮想通貨に手を付けていない人にとっては、このようなWeb3.0のサービスが実際にどう役立つのかまだピンと来てないかもしれません。

先ほどWeb3.0の章で解説した通り、Web3.0はWeb2.0で残されている課題を解決できます。

Web3.0が実現することで、以下のようなメリットが得られると考えられています。

Web3.0のメリットや出来ること
  1. プライバシーが守られる
  2. 国や企業に規制されずにサービスを利用できる
  3. 仲介組織を介さず企業とユーザーが直接取引できる
  4. 分散型ネットワークによりセキュリティが向上する

1.プライバシーが守られる

Web3.0のメリットの1つ目は、ユーザーが自らデータを管理できるようになり、プライバシーが守られるようになることです。

従来のWeb2.0と違って、Web3.0のサービスを使うときはIDやパスワード、個人情報を登録する必要がありません

各自がウォレットアドレス(アルファベットの数字の羅列)を持ち、その都度ウォレットのIDでログインできる仕組みです。

そのため、個人情報を悪用されることや流出することがなくなります。

さらに、Web3.0では個人情報や行動履歴などを自分で管理できるため、ターゲッティング広告がなくなります。

動画を視聴したりSNSを利用したりすると、過去に調べた内容に関係した広告が出てくることがあると思います。

例えば、美味しい焼肉のお店をGoogle検索で調べると、グルメ関連の公告が出てくるようになるなどです。

これは、検索サービスを無料で利用できるかわりに、Google社がユーザーの検索履歴を利用してマーケティング活動を行っているためです。

しかし、Web3.0の世界ならこのようなことはなく、ユーザー自身が自分の情報を管理できます。

2.国や企業に規制されずにサービスを利用できる

Web3.0のメリットの2つ目は、国や企業に規制されなくなることです。

日本では自由に海外のサイトを閲覧できますが、国によっては制限されているところもあります。

例えば中国には、グレート・ファイアウォール(金盾)と呼ばれるネット検閲システムがあり、TwitterやFacebook、YouTubeといったサイトへのアクセスが検閲され、アクセスすることができません。

しかし、 Web3(Web3.0)ではそのような制限が機能しません。

ブロックチェーンに加わることに条件や権限は設けられておらず、かつ中央集権的なサーバーが存在しないため、誰でも自由に希望するサービスへのアクセスが可能となるのです。

3.仲介組織を介さず企業とユーザーが直接取引できる

Web3.0のメリットの3つ目は、企業と直接取引することにより、さまざまな仲介組織への手数料をなくせることです。

Web2.0では、ネット上で金銭取引を行うために銀行や証券会社などが運営するサービスを利用する必要があり、手数料が必ず発生していました。

しかし、Web3(Web3.0)時代のネットワーク接続は、仲介するサーバーを必要としません。

そのため、銀行や証券会社のシステムを必要とせず、企業とユーザーが直接お金のやり取りをできるようになります。

その結果、これまで仲介組織へ支払っていた手数料なども不要になります。

また、仲介するサーバーを必要としないため、銀行口座をもたない人にもお金を送れるようになります。

Web3.0では、仮想通貨のウォレットさえあれば、誰もがタイムラグ・手数料なしでお金を送れるようになるのです。

4.分散型ネットワークによりセキュリティが向上する

Web3.0のメリットの4つ目は、セキュリティレベルが向上することです。

ブロックチェーン技術が使用された分散型ネットワークでは、取引情報などが暗号化され、さらにそれが複数のユーザーで共有されます。

特定の企業・サーバーに情報が集約されている Web2.0 では、そのサーバーが攻撃にあったりハッキングされたりすると、大量の個人情報が流出するリスクがありました。

実際、特定の企業や公的機関が攻撃の標的になり、大量の個人情報が流出する事件がたびたび起きていました。

しかし、Web3.0は特定のサーバーに情報が集中することがなく、ユーザー同士で情報を分散保有しています。

データの保存先が分散することで、Web2.0で問題視されていた単一障害点がなくなり、セキュリティが向上します。

ハッカーが対象を絞りにくくなると同時に、万が一ハッキングされたとしても細分化・暗号化されたデータ全体を解読するのに大変な手間がかかります。

分散的なサービス運用によって、不正アクセスや情報漏えい、データ改ざん、サービスの停止といったリスクを軽減することが可能になります。

Web3.0に残された課題・デメリット

ここまでWebの変遷からWeb2.0の問題点、それを解決する鍵としてのWeb3の可能性について解説してきました。

しかし、このWeb3.0にも様々な課題が残されており、浸透するにはまだまだ時間がかかるでしょう。

Web3.0に残された課題は以下の通りです。

Web3.0の課題・デメリット
  1. サービスが使いづらい、利用する難易度が高い
  2. 手数料が高い
  3. 管理者がいない反面、自己責任の度合いが強い
  4. 各種法整備が整っていない

それぞれ順に見ていきましょう。

1.サービスが使いづらい、利用する難易度が高い

Web3.0の課題の1つ目は、利用する難易度が高いことです。

というのも、やはり仮想通貨取引所の口座を開設して、イーサリアムなどの仮想通貨でWeb3.0のサービスを利用開始するまでのハードルが高いからです。

例えば、PancakeSwap(パンケーキスワップ)で仮想通貨を運用する場合、次のような手順が必要です。

  1. 仮想通貨取引所でビットコイン(BTC)を買う
  2. MetamaskをPCにインストールし、ウォレットを作成する
  3. MetamaskにBSCの設定をする
  4. Binanceで口座を開設する
  5. BinanceにBTCを送金する
  6. BTCの一部をBNBに買える
  7. BTCとBNBをBSCのウォレットに送る
  8. PancakeSwapで流動性を供給する
  9. 収穫したCAKEを複利運用する

Web3.0のサービスを利用するにしても、これらの手順をふまないといけなくなると、挫折する人も多いはずです。

相当、時代についていくためのアンテナが高いか、テクノロジーへの興味がないと、現状のこの難易度の高さではスルーしてしまいがちです。

Web3.0のサービスを利用するために、もっと手順や仕組みが簡易的にならないと、本当の意味でWeb3.0は浸透しないでしょう。

2.手数料が高い

Web3.0の課題の2つ目は、手数料が高いことです。

Web3.0でもっとも使われるブロックチェーン技術の一つに「イーサリアム」があります。

このイーサリアムは手数料が非常に高く、NFTを出品する場合や購入する場合、取引の手数料として「ガス代」というものを支払わなければなりません。

NFTの価格にもよりますが、ガス代が数万単位になることもざらにあります。

仮想通貨の価格自体も、1秒単位で変動します。

価格が安定していないために、暴落のリスクもあり、チャートや仮想通貨ニュースを確認しつつ慎重に取引しなければなりません。

そのため、Web3.0のサービスを利用する場合はこういったリスクも理解しておく必要があります。

3.管理者がいない反面、自己責任の度合いが強い

Web3.0の課題の3つ目は、自己責任の度合いが強いことです。

非中央集権型の世界になると、「管理者がいない」ということになります。

ということは、取引に関するトラブル、不備があった場合、現状では自らの力で解決しなければならないということになります。

利用しているWeb3.0のサービスが法整備されていて、明確な規約などがあれば良いですが、ない場合は自己責任になるということです。

GoogleなどWeb2.0ではサービス利用時に個人情報を渡すので、IDやパスワードを紛失してもアカウントを復元したり再発行することが可能でした。

しかし、Web3.0のサービスにはID・パスワードがないので、忘れてしまったら復元は出来ません。

MetaMaskなど仮想通貨のウォレットをハッカーなどにハッキングされた場合、泣き寝入りするしかないということです。

また、匿名で人を騙せるので、詐欺などが往々する可能性がある点も懸念点の1つです。

4.各種法整備が整っていない

Web3.0の課題の4つめは、Web3.0のサービスを使うための様々な法整備が、現状では追い付いていないことです。

例えば、メタバースをビジネスに使う場合、仮想空間・仮想世界において法に基づいた規約をどう設けていくのか?という点などは法整備の課題の1つです。

既に成功しているサービスがあるとはいえ「Web3.0が当たり前」と言われるようになるには、まだまだ時間がかかりそうです。

まとめ

本記事ではWebの変遷からWeb2.0の問題点、それを解決する鍵としてのWeb3の可能性について紹介しました。

Web3の登場により、Google社やAmazon社などの巨大企業が情報を独占する時代が終わるといわれています。

Web2.0の課題である中央集権やプライバシーの流出を解決し、個人が主役になる時代を作るのがWeb3.0です。

Web3.0を活用したサービス展開は、これからの時代を形造り、世界全体の経済成長に寄与することは間違いありません。

今後もさらなる盛り上がりを見せるWeb3.0の動向に注目しつつ、一緒に学んでいきましょう!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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