
Java Silverを取得したいけど、難易度はどのくらい?
どのくらい勉強すれば合格できるの?
このような疑問について、自身の体験談をもとに、お答えいたします。
- 「Java SE Bronze」の試験概要や難易度
- おすすめの参考書や問題集、合格するための勉強方法
- 「Java SE Bronze」を受けた感想
こんにちは、せとなおです。
普段はエンジニアとして働いていますが、今後さらにステップアップするために、自分の実力を客観的に証明できる資格がほしいと考え、先日 Java Silver(Oracle Certified Java Programmer, Silver SE 11) を受験しました。
結果は無事に合格!


今回は、その学習方法や試験を通じて得られた気づき・学びについてまとめてみたいと思います。
これからJava Silverの取得を目指す方の参考になれば幸いです。
Java Silverとは?


Java Silverは、Oracle社が実施しているJavaプログラミング言語に関する基本知識と実用スキルを証明する資格試験です。
正式名称は「Oracle Certified Java Programmer, Silver SE 11」といいます。
未経験者でも取り組みやすく、Javaの学習を始めようとする方や、既に知識があるが基礎を固めたい方に適しています。
このJava Silverに合格するためには、Javaの主要機能から簡単なプログラムの作成、インタフェースなど、Javaの広範な知識が求められます。
実際にコードを書く学習も必要です。
そのため、資格を取得することで、Javaの実務で使えるレベルの知識を理解していることを証明でき、就職や昇進に有利といえるでしょう。
Oracle社が主催するJavaの資格は、レベル別に3段階用意されています。
資格名称 | 適応範囲 | 概要 |
---|---|---|
Java Bronze | 国内でのみ適応 | 言語未経験者向けの入門資格 |
Java Silver | 海外でも通用 | 上級者の指導のもとで開発作業を行うことができる開発初心者向け資格 |
Java Gold | 海外でも通用 | 設計者の意図を正しく理解して独力で機能実装が行える中上級者向け資格 |
Java Silverの試験概要


Java SilverはCBT試験のため、全国のテストセンターまたは自宅からオンラインでの受験が可能です。
試験日が明確に決まっているわけではなく自身の都合の良い日程で受験ができるので、焦らずしっかり勉強したうえで受験することができます。
試験は選択問題を中心に構成され、180分の試験時間内に全80問に答える形式です。合格ラインは63%以上の正答率で、80問中51問以上正解すればJava Silverの称号を獲得できます。
本記事ではJava SE 11について解説していますが、2025年6月現在の最新バージョンはJava SE 17となります。試験範囲や試験時間なども異なるため、どちらを受験するかは学習前に決めておきましょう。
資格名 | Java SE 11 Programmer I | Java SE 17 Programmer I |
---|---|---|
試験番号 | 1Z0-815-JPN | 1Z0-825-JPN |
開催時期 | 通年 | 通年 |
開催方法 | 全国のテストセンター/オンライン試験(試験監督付き) | 全国のテストセンター/オンライン試験(試験監督付き) |
受験料 | 37,730円(税込み) | 37,730円(税込み) |
試験時間 | 180分 | 90分 |
出題数 | 80問 | 60問 |
合格ライン | 63% | 65% |
Java Silverの難易度は?


Java Silverの難易度は、プログラミング未経験者にとっては、取得難易度が少し高く感じられるかもしれません。しかし、勉強すれば十分合格を目指せるレベルです。
Java Silverを取得するには、プログラミングスキルに加え、プロジェクトで発生する可能性があるトラブルへの対応力や、インターフェイスやモジュールなどの開発関連知識も必要です。
覚えることが多いJava Silverですが、実際にどのくらいの学習時間が必要なのでしょうか。
Java Silver合格のために必要な勉強時間
Java Silverの合格には100~200hの勉強時間、2ヶ月程度の学習期間が必要と言われています。
このような勉強時間・学習期間が必要な理由は、Javaの体系的な知識や実務レベルのプログラミングスキルを習得し、Java Silverの試験対策を行わければならないためです。
ただし、Javaの実務経験のある方やJava Bronzeの資格を取得している方などは、40〜50時間程勉強時間を確保すれば問題ないとされています。
Javaについてある程度理解がある人は、分からない部分の復習や、試験対策を重点的に行うと良いでしょう。
おすすめの参考書・問題集


この章では、Java Silverの試験対策におすすめの参考書と問題集を2冊紹介します。
オラクル認定資格教科書Javaプログラマ Silver SE 11(試験番号1Z0-815)
通称「紫本」と呼ばれる、Java Silverの参考書として鉄板の書籍の1つです。
Java初心者でもわかりやすいように図解を用いながらプログラミングやオブジェクト指向の基礎が解説されています。
サンプルコードが用意されており、実際に手を動かしてプログラムを動作させながら学ぶのにも役立ちます。
模擬試験2回分を含んだ豊富な練習問題も用意されており、アウトプットにも便利です。
注意点としては、Kindle版だとリンク先が一部正しくなかったり、サンプルコードが見にくかったりします。そのため、書籍で購入するのがおすすめです。
徹底攻略Java SE 11 Silver問題集
通称「黒本」と呼ばれる、Java Silverの問題集として鉄板の書籍の1つです。
「この一冊を何度も繰り返し解けば、確実に合格できる」と言われるほど、Java Silverの試験に特化した問題集です。
Java Silverの問題の多くが、黒本に載っている内容から出題されています。
この一冊と参考書さえあれば問題はないでしょう。
本書には模擬試験が2回分ついているため、ある程度理解が進んだら実際に模擬試験を解いてみるといいでしょう。
- 黒本だけではダメなのか?
-
実務経験のある方であれば、黒本(問題集)のみでも十分対応可能な場合がありますが、未経験の方については参考書も併用されることをおすすめします。
黒本の解説だけだと、オーバーロードやオーバーライドといった概念の解説は簡潔であるため、深い理解が得られにくいことがあります。
そのため、黒本に加えて紫本(参考書)も併用して学習を進める方が良いと考えられます。
Java Silverの勉強方法


ここでは、Java Silverに合格するまでの効率的な勉強方法をステップごとにご紹介します。
- 参考書(紫本)を1周する
- 参考書(紫本)巻末の模擬試験を解く
- 模擬試験で間違えた問題をテキストを見ながら復習する
- 問題集(黒本)を2周する
- 問題集(黒本)の模擬試験を本番と同じ条件で解く
効率的な学習方法を取り入れて、一発合格を目指していきましょう。
STEP1:参考書(紫本)を1周する
まずは、参考書を1周通しで読んで見て、過去問を解く前の最低限のインプットを行いましょう。
プログラミング経験者の方なら、資格試験の勉強法でよく紹介されているように、最初に過去問を解くことから始めても良いかと思います。
ただ、何も知識がない状態でいきなり過去問、練習問題に取り組むのはかなり辛く、勉強のモチベーションが下がる可能性もあるので注意しましょう。
参考書を読む際のコツとしては、わからない箇所や完全に理解できない箇所があっても、立ち止まらずに最後まで読むことです。
この段階では完全に理解できなくても良いので、まずは1周止まらずに読み、全体像を把握しましょう。
STEP2:参考書(紫本)巻末の模擬試験を解く
参考書を読み終えたら、巻末の模擬試験に挑戦しましょう。
最初はほとんど解けなくても大丈夫です。
もし、問題が全く解けず手がつけられない場合は、最初は答えを見ながらでも良いので、80問全てやり切りましょう。
まずは、過去問で問題パターンを掴むことが大切です。
STEP3:模擬試験で間違えた問題をテキストを見ながら復習する
模擬試験を解き終えたら、間違えた問題や自信がなかった問題を、参考書を見ながらもう一度解き直してみましょう。
ただ読むだけだったときよりも、「なぜ間違えたのか?」を考えながらテキストを読むと理解が深まります。
プログラムが書かれている問題が多いので、paiza等の実行環境で実際に同じコードを書いてみて、動作を理解するのがお勧めです。
STEP4:問題集(黒本)を2周する
STEP3まで終われば基礎的な知識は身についていると思うので、次は問題集を解いていきましょう。
知識を定着させるには、読むだけのインプットよりも、問題を解くアウトプットのほうが重要です。
「徹底攻略Java SE11 Silver問題集(通称:黒本)」を使って問題の数をこなし、できれば2周しましょう。
理解があいまいな箇所は、その都度参考書に戻って確認してください。
あまり期間を空けると忘れてしまうので、短期間で集中して進めるのがコツです。
STEP5:問題集(黒本)の模擬試験を本番と同じ条件で解く
最後は、黒本の模擬試験を時間を計って解いてみましょう。
本番と同じ制限時間内に、最後の問題まで解き切ることを意識してください。
時間内に解き終える練習をしておくと、本番でも落ち着いて解けます。
解き終わったら、間違えた問題を必ず復習して理解を深めましょう。
模擬試験で正答率が90%を超えれば、合格ラインに十分到達しているはずです。
試験を受けた感想


試験時間は3時間でしたが、自分は一通り解き終えるのに2時間以上かかり、全てを丁寧に見直す時間は正直ほとんど残りませんでした。
ただし、ネットの評判どおり、黒本(徹底攻略Java問題集)に載っている類題が多く出題されていたので、黒本を繰り返し演習しておけば確実に合格を狙える試験だと感じました。
出題内容としては、Javaの基礎から一歩踏み込んだレベルです。
自分自身、基礎構文だけを理解している状態で挑みましたが、ちょうど良い難易度で、Javaへの理解を一段深める良い機会になったと思います。
今回、自分はオンライン受験を選びましたが、 可能であればテストセンターでの受験をおすすめします。
理由は、オンライン受験は想像以上に準備や環境整備に手間がかかるからです。
具体的には、オンライン受験では事前に受験用PCに専用のアプリケーションをインストールし、システムテストを行う必要があります。
自分の場合、Macで受験の準備を進めていたところ、セキュアブラウザのテストがうまく進まず、原因が分からずにかなり焦りました。
自分もこれで何とか受験にこぎつけました。
さらに、当日は試験監督による監視が思った以上に厳しく、画面に顔が近づいただけでも注意を受けました。
これが予想以上にストレスになり、集中力が途切れそうになる場面もありました。
そのため、できるだけリラックスした状態で試験に臨みたい方には、設備が整ったテストセンターでの受験を強くおすすめします。
まとめ


今回は、自分がJava Silverを取得するまでの体験をお伝えしました。
Java Silverは、普段の業務でJavaを使っている方でも、対策なしではなかなか合格できない資格です。
しっかり勉強して、周りのプログラマーと差をつけましょう。
振り返ってみると、この資格の勉強を通してJavaの知識を基礎から整理でき、理解を一歩深める良いきっかけになったと感じています。
受験して本当に良かったと思います。
また、Java Silverの上位資格として Java Gold もあります。
まだまだ学ぶべきことは多いですが、これからもステップアップを目指して挑戦していきます。
皆さんも、ぜひJava Silverの取得を目指してみてください。
本記事が、これから受験する方の参考になれば幸いです。
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